数年前にJR東日本横浜支社が、
「伊豆に観光列車を走らせる」と、
発表したときから、乗るのを楽しみにしていた
電車だった。
それが、「伊豆クレイル」である。
実際に、3年前から運行を開始していたのだが、
なかなか乗車する機会が無かった。
それは、伊豆クレイルのランチ付きコースが、
2名から申込可だったからである。
しかし今回、私と同じ鉄道好きの兄弟を誘うことが出来、
念願の伊豆クレイルに乗車して来た。
初めて、EXEαに乗った。
伊豆クレイル乗客用のラウンジに行く。
ラウンジの写真は無いが、
ラウンジと言っても、「待合室」という
表現の方が正しい気がする。
4人掛けのボックスシートが2つと、
後は、ベンチが置かれている簡素なものだった。
ちなみに、ラウンジ内には
ウォーターサーバーが置かれている。
時間になり、ラウンジを出て、
ホームに下りる。
少しすると伊豆クレイルが入線して来た。
私のように、多くの人が写真を撮っていた。
撮り終わった後は、切符をアテンダントさんに見せて
車内に入る。
車内には既に、お重のランチと、
ミネラルウォーター(観音温泉の温泉水)が
置かれていた。
発車後、アテンダントさんが、
飲み物の注文に来る。
飲み物は伊豆クラフトビール又は、
伊豆ニューサマーオレンジサイダー
の2種類が選べる。
私と兄弟は、お酒が飲めないので、
サイダーを注文。
ちなみに飲み物は、
先ほどの温泉水と、
このサイダーと、
食後のコーヒー以外は、
別の号車にあるバーカウンターで
購入する必要があり、
飲み放題では無いので注意が必要である。
おしながきは、
箱根山麓豚のハーブロースト
グレイビーソース
玉ねぎののロースト添え
南伊豆の伊勢海老と
伊豆ワサビのマリネ
豆乳のフラン仕立て
金太郎マスのエスカベッシュ
枝豆とポテトのサラダ
アメーラトマト、モッツァレラ、
生ハムのカプレーゼ風
バジルの香り
駿河湾カツオとパプリカのサラダ
カボチャとベーコンのオムレツ
夏野菜のラタトゥイユの
ツイストマカロニ
となっていたが、
正直お腹が空いていたためか、
おしながきを見ないで、
パクパク食べてしまった。
この暑い時期だから仕方ないが、
料理は冷えていたが、
全体的に美味しく、
ぺろりと食べてしまった。
発車して数分後、根府川駅で十数分停車した後、
(ちなみに全区間の約3時間の行程だが、
このとき既に私は料理は食べ終えており、
兄弟から早すぎると言われた)。
ランチを食べて、しばらくした後、
今度はデザートが運ばれてくる。
伊豆産ニューサマーオレンジの
しっとりパウンドケーキ
と、おしながきには書いてあった。
ジュレなんて、普段食べる機会は無かったが、
ケーキも美味しく、速攻で完食した。
そして私にとってのお楽しみは、
食後のコーヒーである。
コーヒーを飲み、
海岸沿いを走る列車の車窓を見ながら、
列車に揺られるこのときの時間は、
私にとって、最も優雅な時間だった。
列車はJR線から伊豆急行線に入り、
途中の東伊豆海岸線で一時停車した。
海の色が綺麗で、晴れて良かった。
運が良ければ、海の先の伊豆大島や利島などが
見えるそうである。
あっという間に時間が過ぎ、
終点の伊豆急下田駅に到着。
正直、もっと乗っていたかった。
観光列車の旅は、やっぱり楽しい。
帰りの電車まで、
2時間ほど時間があったので、
少し寄り道する。
路線バスに乗って、白浜海岸へ。
途中、道が海水浴客で渋滞し、
到着が予定より、約5分遅れた。
見る限り、すごい人である。
正直、海水浴ブームはもう過ぎたものだと
勝手に思っていたが、
全然そんなことは無かった。
再び路線バスで伊豆急下田駅に戻り、
帰りは特急列車のスーパービュー踊り子号。
この列車は近々、引退が噂されている。
写真では分かりづらいが、
列車の側面の塗装が剥がれていたり、
車体の痛みが確かに激しいようだった。
伊豆急下田駅の土産物屋で買った、
やまももドリンク(130円)を
飲みながら、帰路についた。
今回、伊豆に行ってみて思ったことは、
行ったのがお盆休みということもあるが、
伊豆クレイルは満席で、
海水浴場は大混雑で、
伊豆もまだまだ観光地として、
舐めてはいけないな、と思った。
伊豆にはもう一つ、
「ザ・ロイヤルエクスプレス」という
東急電鉄が走らせている観光列車があり、
更に近々、JR東日本が、
伊豆方面に新たな観光列車である、
「サフィール踊り子」を走らせる予定が
あったり、
西武グループは、
都心から下田プリンスホテルまで、
宿泊客のヘリ輸送を試験的に始めたりと、
今、伊豆が熱くなりつつあるように感じる。
これから伊豆が
どのように発展していくのか、
楽しみにしたいと思う。